ホームページ制作2025.10.12

ホームページリニューアル完全ガイド|費用・手順・成功ポイントと失敗回避法

「ホームページをリニューアルしたいけれど、どこから手をつければいいのか分からない」「費用感や失敗しない進め方を知りたい」——そんな悩みを抱える企業担当者は少なくありません。
ホームページは企業の“顔”であり、見込み客との最初の接点です。デザインが古かったり、スマホ対応が不十分なままでは、ユーザー離脱や機会損失につながります。

本記事では、ホームページリニューアルの基本から具体的な進め方、費用相場、成功のポイント、そしてよくある失敗例までを徹底解説します。
これを読めば、リニューアルを成功に導くための全体像がつかめるはずです。

ホームページリニューアルとは?基礎知識を解説

ホームページリニューアルの定義

ホームページリニューアルとは、既存のサイトを目的に合わせて再設計・再構築することを指します。
単なる「見た目の変更」だけでなく、情報設計・SEO・UI/UX・運用体制まで含めて改善するのが本質です。

新規制作との違い

新規制作はゼロから作るのに対し、リニューアルは既存サイトの課題をベースに改善を加える点が異なります。

部分改修と全面リニューアルの違い

部分改修はトップページや数ページのみの変更。
全面リニューアルはデザイン・構成・CMSなどを全て刷新します。

リニューアルが企業にもたらす効果

売上・問い合わせの増加

ユーザー導線を改善することで、コンバージョン率が向上します。

ブランドイメージ向上

最新デザインや統一感のあるビジュアルで信頼性を高めます。

運用コスト削減

CMS導入で自社更新が可能になり、外注費を削減できます。

リニューアルを検討すべきタイミング

デザインが古く、見た目が悪い

会社やサービスの印象が悪くなり第一印象で離脱されるリスクが高まります。そのことにより会社の信頼を失う原因となります。

スマホ対応ができていない(レスポンシブ未対応)

現在では、インターネット閲覧の主流はスマートフォンになっています。
そのため、PC専用のサイトしかない場合、スマホから訪れたユーザーにとって見づらく使いにくいだけでなく、Googleの評価が下がり、検索順位が低下するリスクもあります。

コンテンツ構成が複雑で、どこに何があるか分からない

サイト内の導線設計が複雑だと、ユーザーが目的情報にたどり着けず、離脱率が上昇します。

問い合わせ・売上が伸び悩んでいる

問い合わせページへのリンク表示を常に画面上に表示されていない場合、つまり問い合わせ用の導線が用意されていないと、問い合わせに繋がりにくくなります。
(UIや導線設計、CTA改善で成果が大きく変わることがあります。)

検索結果の上位に表示されない(SEO効果が出ていない)

内部構造やコンテンツが最適化されていなければ、検索順位を上げることはできません。

運用が属人的で更新に時間がかかる

一定の知識をもった担当者しか、ホームページの更新ができないと更新が属人的となり、時間がかかるリスクや担当者が離職した場合は更新ができなくなってしまいます。
(WordPressなどのCMS導入により、チーム全体で効率的な運用が可能になります。)

ホームページリニューアルでよくある失敗とその理由

目的が曖昧なまま進めてしまった

ただホームページが古くさくなったとか、漠然と検索上位に評されたいなど「何のためにリニューアルするのか」が不明確だと、方向性がブレて必ず失敗します。

社内で認識が統一できていなかった

関係者や部署ごとに要望が異なると、目的と違う折衷案のような形となり、中途半端なサイトになることがあります。

成功基準(KPI)が決まっていない

「問い合わせ○件増」「滞在時間○分以上」など具体的な数値設定を考えていない場合、リニューアル後に行う運用が曖昧となります。

デザインばかりに注力し、SEO・UI/UXを軽視した

ブランディングが構築されていて、認知が高い企業やサービスであれば徹底的にデザイン性の高いサイトへのリニューアルは問題ないですが、
認知が低い企業の場合は、見た目が良くても、検索順位が下がり、成果が出ないケースが多発します。

成功するホームページリニューアルの9つの手順

ホームページのリニューアルは「見た目を変える作業」ではなく、成果につながる仕組みを作るプロジェクトです。
ここでは、実務で使える具体的な9つの手順をわかりやすく解説します。各手順は後戻りを減らし、効率よく成果を出すために重要な流れです。

手順1:目的を明確にする

リニューアルの第一歩は「なぜリニューアルするのか」を明確にすることです。目的によって、サイト構成・導線・表現・必要な機能が変わります。主な例を挙げると

  • 問い合わせ数を増やしたい(BtoBのリード獲得)
  • 採用応募を増やしたい(採用強化)
  • ブランドイメージを刷新したい(企業ブランディング)
  • ECの売上を伸ばしたい(販路強化)

目的が定まれば、評価指標や優先順位も決めやすくなります。

手順2:目標と指標を設定する(KGI・KPI)

目的を具体化するために、測定可能なKGI・KPIを設定します。数値目標があると制作側との共通認識が作りやすく、公開後の検証もスムーズです。

  • 例:「問い合わせ件数を3か月で1.5倍にする」
  • 例:「CVRを2%から3%に改善する」

目標は短期(3か月)と中長期(6か月〜1年)で分け、担当者・責任者も明確にしておきましょう。

手順3:現状の課題を洗い出す

現状把握は成功の土台です。以下のポイントを中心に、定量・定性の両面から課題を整理します。

  • デザインが古く信頼感を損ねているか
  • スマホで見にくく離脱率が高くないか
  • 情報の整理が甘く、ユーザーが目的の情報にたどり着けないか
  • 検索順位が低くオーガニック流入が少ないか
  • 更新運用が属人的でスピードが出ないか

アクセス解析(GA)やSearch Console、ユーザーヒートマップ・社内ヒアリングを使い、事実に基づいて優先課題をリストアップします。

手順4:予算の仮決定

実現可能なプランを作るために、ざっくりとした予算感を決めます。項目ごとの費用目安を出し、優先度に応じて配分を検討します。

  • デザイン費(トップ/下層ページ)
  • コーディング・レスポンシブ対応費
  • CMS導入・カスタマイズ費用
  • 撮影・原稿作成費用
  • 保守・運用費(月額)

予算に応じて「必須」「できれば」「将来的に」と段階化しておくと制作フェーズがブレません。

手順5:競合調査を行う

競合の強み・弱みを把握することで自社の差別化ポイントが見えます。調査は2軸で行いましょう。

  • 商品・サービス面の競合調査:価格帯、提供価値、訴求ポイント
  • Webサイト面の競合分析:サイト構成、キーワード、CTAの配置、導線、コンテンツの深さ

気づいたベストプラクティスはワイヤーフレームや要件定義に反映します。

手順6:要件定義を行う

要件定義は実作業での「設計図」です。ここを丁寧に作るほど開発・確認がスムーズになります。

  • ドメインは継続か新規取得か(SEO影響を考慮)
  • サイトマップ(ページ構成)を作る
  • スマホ対応(レスポンシブ)やアクセシビリティ要件
  • 使用するCMSや必要なシステム(会員、予約、決済など)
  • パフォーマンス目標(表示速度)やセキュリティ要件

関係者(営業・経理・人事など)の要望もここで取り込み、優先順位を整理します。

手順7:Web制作会社に見積もり・依頼

要件を基に複数社から見積りを取り、提案内容で比較します。価格だけで選ばず「提案力」「実績」「コミュニケーション」も重視しましょう。制作の典型的な流れは以下です。

  • ワイヤーフレーム作成 → 操作導線や情報優先度を確認
  • デザイン作成 → ブランド・トンマナを落とし込む
  • コーディング・システム構築 → レスポンシブ・SEO対策を実装
  • テスト環境での確認 → 動作・表示・リンク・フォーム検証

契約書には納期・成果物範囲・検収条件・保守体制を明記しておきます。

手順8:新ホームページ公開

公開はゴールではなくスタートです。公開前後にチェックすべき点を忘れずに行います。

  • 最終チェック(表示・フォーム送信・ブラウザチェック)
  • 301リダイレクト設定(旧URL→新URL)でSEO評価を引き継ぐ
  • Search Console・Analyticsの設定確認(トラッキングID・目標等)
  • SNS・メルマガでの告知、プレスリリースで拡散

公開当日はサーバーログやエラーを監視し、致命的な問題があれば即対応できる体制を整えます。

手順9:公開後1か月のチェック

公開直後こそ数値を観察し、速やかに改善を繰り返すことが重要です。

  • 社内および顧客への簡易アンケートでユーザー反応を把握
  • Google Analyticsで流入・離脱・コンバージョンを確認
  • Search Consoleでクロール・インデックス状況、エラーを確認
  • ページ毎のCTRやCVRが低い箇所はABテストや導線改善を実施

ここで得た知見をもとに、次の改善計画(PDCA)を回します。

ホームページリニューアルで成果を出す8つのポイント(解説)

1. 現サイトの問題点を徹底的に洗い出す

定量データ(アクセス解析)と定性データ(ユーザーヒアリング)を組み合わせ、真のボトルネックを特定します。表面的な改善で終わらせないこと。

2. リニューアル方針を明確化する

ブランディング寄りか、集客寄りか、採用特化か。方針が曖昧だとデザインや機能の優先順位がぶれます。

3. ドメインはできる限り変更しない

ドメイン変更はSEOに大きな影響を与えるリスクがあるため、可能な限り既存ドメインを継続しましょう。どうしても変更する場合は事前計画と移行対応を慎重に。

4. 集客できている重要コンテンツは大幅に変えない

既に流入やコンバージョンを生んでいるページは、内容やURLをむやみに変えないこと。改善は段階的に行うのが安全です。

5. URL変更時は301リダイレクトで情報を引き継ぐ

旧URLから新URLへ適切に301を設定することで、検索エンジンの評価をなるべく保持します。マッピング表を作成して漏れを防ぎましょう。

6. トップページへの一括リダイレクトは避ける

旧ページを一律トップにリダイレクトすると、ユーザー体験が悪化し、Search Consoleでの警告や評価低下を招く場合があります。ページ単位で適切にリダイレクトすること。

7. 制作会社は「価格」よりも「提案力」で選ぶ

見た目だけでなく、SEO・導線設計・運用まで見据えた提案ができる会社を選ぶと成功確度が上がります。過去実績と担当者の対応も重視。

  1. 権利関係(デザイン・ソースコード)を明確にしておく
    契約時に納品物の権利(著作権・データ所有・再利用可否等)を確認。将来の改修・移管がスムーズになります。

ホームページリニューアルにかかる費用相場

サイト種別費用目安内容例
コーポレートサイト80〜200万円デザイン刷新+CMS導入
ECサイト150〜500万円カート・決済機能搭載
BtoBサイト100〜300万円導線設計+リード獲得強化
CMS・システム構築50〜150万円WordPressや予約機能など

※規模・ページ数・撮影有無により変動します。

kishowでは、様々な業種のホームページリニューアルに携わり、成果に繋げてきました。
埼玉県内のお客様であれば、ご指定の場所に訪問し、課題や要望等のご相談を無料で承ります。

リニューアル後に必ず行うべき6つの施策

1.メルマガ・SNS・プレスリリースで告知
2.名刺・パンフレットなど紙媒体の情報更新
3.メール署名(シグネチャ)の修正
4.アクセス解析で効果測定(Google Analytics)
5.リンク切れチェックと修正
6.XMLサイトマップをGoogle Search Consoleに送信

制作会社選びのチェックポイント

  • 実績と得意分野の確認(業種特化型か)
  • 担当者とのコミュニケーションが円滑か
  • SEO・マーケティング知識があるか
  • 提案内容と費用のバランスが妥当か

まとめ

ホームページリニューアルを成功させる鍵は、目的の明確化と戦略的な設計にあります。
「見た目を変えるだけ」ではなく、成果を出すための仕組みづくりが重要です。

失敗を防ぐためには、現状分析と正しい手順、そして信頼できる制作会社の選定が不可欠。
公開後もデータをもとに改善を繰り返すことで、長期的な成果につながります。